シンポジウム

SYMPOSIUM

働きがい改革としてのセルフ・キャリアドック。

~個人と組織がともに成長・発展するために~

働きがい改革としてのセルフ・キャリアドック。

~個人と組織がともに成長・発展するために~

 新型コロナを契機に、組織ではニューノーマルといわれる新たな働き方が模索されています。一方、働く側もライフとキャリアの新たなあり方に直面しているのではないでしょうか。既成の働き方から脱却すると同時に、働く側が自らの「キャリア」と「働く意味」を創造する好機であるともいえます。すでに、「セルフ・キャリアドック」では個人と組織の共栄を目指した取り組みが進められていますが、個人のパフォーマンス向上にとどまらず「働きがい」を生み出す支援が求められるのではないでしょうか。このシンポジウムでは、厚生労働省、企業の実践者、その育成者や支援者、研究者といった多角的な視点から、セルフ・キャリアドックにおける「働きがい」を生み出すキャリア支援の在り方、支援者の役割、その仕組みについて、ディスカッションを通じて迫りたいと思います。

シンポジスト
山本浩司

山本浩司(やまもと・こうじ)
厚生労働省・人材開発統括官付・キャリア形成支援室長。1992年入省。2019年から現職。キャリア支援政策の企画立案(キャリアコンサルタント登録制度の運営、キャリアコンサルティングの普及促進、ジョブ・カードの普及促進など)。これまで関わってきた仕事は、ハローワーク関係業務の運営企画(@厚生労働省)、窓口サービス向上のための業務・労務管理(@神奈川、福島、鹿児島の各労働局など)。携わった政策で印象深いものは、新たな在留資格の外国人材受入れ施策(2018年度)、東日本震災復興のための雇用対策、リーマンショック後の緊急雇用対策、教育訓練給付制度の創設など。出身は大阪府。趣味は、①水泳(年間計100キロを継続)、②登山(百名山は残り三座)、③スノボ。

宮城まり子

宮城まり子(みやぎ・まりこ)
臨床心理士、早稲田大学大学院文学研究科修士課程心理学専攻終了。元立正大学臨床心理学部教授、法政大学キャリアデザイン学部、同大学院キャリアデザイン学研究科教授を経て、現在はキャリア心理学研究所代表。大手企業のキャリア相談室のスーパーバイザー、メンタルとキャリアの統合的カウンセリングの担当、また、キャリアコンサルタント養成講座の講師、企業におけるキャリア研修、キャリア開発の講演、留学生のキャリア面談と支援などを行っている。主著『キャリアカウンセリング』『職場のメンタルヘルス』『産業心理学』『ナラティブ・キャリアカウンセリング』他多数

浅井公一

浅井公一(あさい・こういち)
NTTコミュニケーションズ株式会社ヒューマンリソース部人材開発部門キャリアコンサルティング・ディレクター。国家資格キャリアコンサルタント。高校卒業後、電電公社に入社。1999年、NTT再編時にNTTコミュニケーションズに配属。2006年から労働組合の幹部を歴任した後、2013年、現職に異動と同時にベテラン社員のキャリア開発とモチベーション向上に取り組む。たった一人でキャリア面談を積み重ね、その数は6年間で1,600人を超えた。圧倒的な面談量をもとに作りあげられていった面談スタイルが、キャリア形成に悩むベテラン社員たちにシンクロ。結果、面談を受けた社員の上司の9割が面談を受けた社員の行動変容を認めている。著書に「ビジトレ~今日から始めるミドルシニアのキャリア開発~」(2020金子書房 共著)。

水野みち

水野みち(みずの・みち)
株式会社日本マンパワー フェロー。NPO日本キャリア開発協会認定スーパーバイザー、国家資格キャリアコンサルタント、ACCN理事。国際基督教大学卒業。1999年より日本マンパワーでキャリアカウンセラーの養成事業に参画。JCDAの立ち上げ、キャリアコンサルタント養成講座プログラム開発・テキスト執筆に携わる。2005年にペンシルバニア州立大学にて教育学修士(カウンセリング)取得。現在は企業内のキャリアカウンセリング、キャリア開発、組織開発に従事。

高橋浩

高橋浩(たかはし・ひろし)
ユースキャリア研究所代表。法政大学などの大学講師。博士(心理学・立正大学)・国家資格キャリアコンサルタント・公認心理師。1987年、日本電気のグループ会社に入社し半導体設計、経営企画、キャリア相談に従事。2001年、CDAを取得、2012年、博士号取得を機にキャリアカウンセラーとして独立。現在は、行政や大手企業でのキャリアカウンセラー、キャリア開発研修講師などを務めている。2016年~2020年、厚生労働省委託事業にてセルフ・キャリアドック導入推進の委員やアドバイザーを務めている。主著『社会人のための産業・組織心理学入門』(共著・産業能率大学出版部)、『セルフ・キャリアドック入門』(共著・金子書房)他。

司会
小玉一樹

小玉一樹(こだま・かずき)
福山平成大学経営学部経営学科教授、日本産業カウンセリング学会副会長。金融機関、移動体通信業、研究機関、小売流通業などの企業を経て現職。小売流通業の人事部門において、採用活動だけでなく産業・組織心理学、キャリアコンサルティング、産業カウンセラーなどの知見を活かしながら、人事制度や教育制度の再構築のほか、メンタルヘルス対策の構築、従業員相談業務などに従事。